61 ある夜、眠っていたルーピンは、自分の呼吸が不自然に乱れるのに気付いて目を覚ました。 すると驚いたことに、彼はすっかり裸にされており、身体の上にはさも当然といった顔で同じく裸のシリウスがいた。 「ああ、君もとうとう人の寝込みを襲うようになったのか。金看板の『礼節』は一体どうしてしまったんだ」 憤然とルーピンは言ったのだが、シリウスはその言葉を聞くとあんぐりと口を開けた。 驚いたままの彼と正面で見詰め合ったまましばらく考えていると、自分達が会話をしながらこの部屋に入ってきた光景が思い出された。いつものように他愛ない話をしながら服を脱ぎ、そして笑いながらキスをした。 それから……シリウスの体温があまりに暖かいのでルーピンは一瞬眠り込んで。 そして寝ぼけたのだ。 いつも鷹揚な反応しか返さない彼なので、シリウスも気付かなかったらしい。 結果的には己の居眠りを自ら暴露する形になってしまったルーピンである。 シリウスは当然ながら猛烈に怒り、さすがのルーピンも言葉や行為による彼の復讐を、黙って受け入れたようだった。 先生それさあ……本当に非道いよ。 いくら不感症っつっても限度あるよ。 寝るなんて!ああ寝るなんて! つかちょっと、ここらでシリウスさんが格好いい 長い何かをかく必要がありますね……ええ。 考えます。そのうちに。 2003/12/10 BACK |