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 つまらないパーティから自宅へ戻ると、シリウスはまっすぐにバスに向かう。そして礼服やタイをどんどん床に投げ捨てて、勢いよくシャワーを浴びる。
 それから彼は、自由に外を出歩ける身分になったのは大変嬉しいが、あんな拷問のようなパーティーに度々参加させられるのでは意味がないと憤慨するのだった。ルーピンは、気が向けば浴室に小さな椅子を持ち込んで彼の愚痴に付き合う。
 その日も、シリウスは今夜聞いたジョークが如何に低級でつまらないものだったかを演説していた。ルーピンはボディブラシで所在無げに泡をつついたりシリウスの背中を引っかいたりしながら「そうだね」「うん」などと相槌を打っていた。
 そしていつも通り、一緒に入ってはどうか?というシリウスの遠慮がちな誘いと、又の機会にするというルーピンの丁寧な断りのやりとりがあって後、それまでぼんやりとしていたルーピンは呟いた。
「何かに似ていると思ったら、スープだ」
 当然、シリウスは取り残された者独特の表情で友人を見る。
 ルーピンはボディブラシで湯を2、3度混ぜて言った。
「具が喋っている」
 そしてシリウスの頭を撫で、笑ってそのまま浴室を出て行った。





お前は俺の話を真面目に聞いていなかったんだなと。
ああそうかと。それならこっちにも考えが(以下略)。
2004/11/30

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