タイトル | : Re: メジェドと心臓について |
記事No | : 1552 |
投稿日 | : 2017/01/31(Tue) 23:30 |
投稿者 | : 岡沢 秋 |
> 厳密な資料をどこで手に入れたらいいのかもよく分かりません。 > ここから勘違いしたなら何故汚物の下りが採用されていないのかとか少し疑問ですが、すごくモヤモヤしています。 > 英訳を持っていたりしないでしょうか?
持ってますよ。 ていうかそこの訳の日本語版は大正時代のやつで、その後、解読が進んでだいぶ死者の書の訳は変わってます。「汚物」と解釈されていた単語は現在では「傷」と訳されてます。
17章の問題の部分は、 Save me from that god whose face is that of a hound but whose skin is human〜 で、「炎の湖に住むイヌの顔をした怖い神様におそわれる; 助けて、アメン・ラー!」という意味の呪文です。 (なのでここの「見えざるもの」は、名前自体が隠されたるものを意味するアメンのことかと。現在の訳には入ってません)
日本ではメジェドと言われている神の出てくる部分は、その前の「願わくば、彼等の屠殺刀をして、我を支配せしめざらんことを〜」で始まる段で、英語版ではsmiter = 打ち倒すもの となってます。
古代エジプト語「メジェド」=打ち倒すものという意味の形容 なのでここは神様の固有名詞ではなく、いずれかの神の別名と解釈するのが妥当だろうと私は思います。英語版の解釈でもそうです。
心臓の下りは、たぶん追記前のうちのサイトを斜め読みして誤解した人がいて、そのまま広まったんだろなぁと思いましたが、エジプト神話ってだいたいそんなノリでエピソードが増えたり組みかえられたりしてるので、まぁいいんじゃない? 2000年ぶりに新作エヒソード追加されたよね。って感じでスルーしてました。(笑
|