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タイトルあいさつとそれからおすすめの本とか
記事No1569
投稿日: 2017/03/09(Thu) 13:14
投稿者シルヴィ
はじめまして。
民俗や文化、歴史などに興味を持っているシルヴィです。
以前から神話や歴史関係であなたのブログにときどき通っていました。
ほかにも、みんぱくの講演や諸々の展覧会、東アジア文化都市のイベント(食文化シンポジウムは面白かった!)などに行ったり、『ブラタモリ』や古代文明スペシャルを見たりしています。
ところで、岡沢さんのおすすめの本などはありますか?
私のほうはというと、そうですね、中東関係なら『聖書の土地と人びと』、心理学関係なら河合隼雄さんの著書、物語なら上橋菜穂子さんの本などがおすすめですかね。
『聖書の土地と人びと』には曽野綾子さんと三浦朱門さんのご夫婦と案内役の河合さんの鼎談が載っているのですが、これがまた面白くて。現地の空気も感じられる本でした。
凡百の学術書を読むより、この本を読んだほうが現地がわかると思います。
河合隼雄さんの著書で特におすすめは、『母性社会日本の病理』『こころの天気図』『河合隼雄の読書人生』あたりですね。
河合先生は比較的易しい本を書きますが、よくある学術書のように難しい本も出していますので、ご注意ください。
上橋菜穂子さんの『獣の奏者』は、昔小説嫌いだった私が小説に目覚めたきっかけでした。これで人生が変わったといっても過言ではありません。
ではでは。

タイトルRe: あいさつとそれからおすすめの本とか
記事No1570
投稿日: 2017/03/09(Thu) 21:38
投稿者岡沢 秋
いらっさいませ。
適当に楽しんでいってください!

> ところで、岡沢さんのおすすめの本などはありますか?

なんのジャンルかによります。
全ジャンルだと千冊単位で出てきます。

タイトルRe^2: あいさつとそれからおすすめの本とか
記事No1571
投稿日: 2017/03/10(Fri) 15:24
投稿者シルヴィ
参照先http://bookmeter.com/u/706129
> なんのジャンルかによります。
> 全ジャンルだと千冊単位で出てきます。
千冊単位!?多いですね。そうですね、今特に興味のあるテーマは、
・食文化
・地理、風土
・生活文化、習俗など
・歴史
・社会
・神話、伝承
あたりですね。
それから読みたいのは、
「わかりやすくて無駄がなくて、信頼性が高くて、無味乾燥でない、“人”が感じられる」本ですね。
古代文明スペシャルでナスカの地上絵の話がありましたが、岡沢さんも見てたんですね。
ナスカの人々は貴重な雨が降ってくれるように、同胞を生贄として雨の神様に捧げていた。そして生贄のなかには、身分の高い人もいた。時が経つにつれて、土器(バラバラになっていたり、人の頭が象られていたりする)が出て来るようになる。それらは生贄の代わりだったかもしれない。また、同行していた研究者によると、現地の農民に「海に持っていった土器をバラバラにしてばらまく」という雨乞いの方法を教えてもらったそうだ。
「水は豊饒の証。地上になにか描かれていても、雨が降ったりすればすぐに消えてしまう。しかし、それで僕たちは生きていける」
「なにか欲しいものを手に入れるには、どうしても代償がいる。それは我々の世界でも変わりません」
「今の世界だと偉い人は犠牲にならなくて、代わりにそうでない人が犠牲になりますもんね」
面白くてタメになる、いい話でした。これで、不可解に思えるものを野蛮といって斥けることもできなくなったし、「時代も場所も違っても、人の心はそんなに変わらないんだな」って思います。
俳優さんも「人を感じた」と言ってましたもんね。岡沢さんは俳優さんの「テンション」という言葉が嫌だったみたいですが、私はそれほど嫌味を感じませんでした。
現地の農民に教えてもらった雨乞いのやり方の話を聞いたあとは、「“すべて跡形もなくなくなった”というのはないんだな」としみじみ。
ではでは。