試験に役立つ?法人税の要点



繰延資産の償却

共同的施設の設置又は改良のために支出する費用


共同的施設の設置又は改良のために支出する費用 (基通 8-1-4)

 まずは、通達の原文を読んでみましょう。

8

−1−4 令第14条第1項第9号イ《公共的施設等の負担金》に規定する「自己が便益を受ける共同的施設の設置又は改良のために支出する費用」とは、法人がその所属する協会、組合、商店街等の行う共同的施設の建設又は改良に要する費用の負担金をいう。この場合において、共同的施設の相当部分が貸室に供される等協会等の本来の用以外の用に供されているときは、その部分に係る負担金は、協会等に対する寄附金となることに留意する。(昭55年直法2−8「二十八」により改正)


 もちろん、共同的施設の設置又は改良のために支出する費用は、繰延資産となるのだが、『この場合において』以下については、なんとなく交際費にしてしまいたくなるけど、単に相当部分が貸室となっているわけだから、寄附金となる。
 では、その貸室が業界の関係先等との懇親等を目的としている場合はどうだろう。これについても通達があるので該当部分を読んでみよう。

9

−7−15の3 法人がその所属する協会、連盟その他の同業団体等(以下9−7−15の3において「同業団体等」という。)に対して支出した会費の取扱いについては、次による。(昭55年直法2−15「十六」により追加)

(1)

 略

(2)

 その他の会費(同業団体等が次に掲げるような目的のために支出する費用の分担額として支出する会費をいう。以下9−7−15の3において同じ。)については、前払費用とし、当該同業団体等がこれらの支出をした日にその費途に応じて当該法人がその支出をしたものとする。

 会館その他特別な施設の取得又は改良

 会員相互の共済

 会員相互又は業界の関係先等との懇親等

 政治献金その他の寄附

(注)1

 以下略


 つまり、支出したときには前払費用として計上し、その後、費途に応じて、例えば懇親等があった時に支出したものとされる。


 【ネタ元:小谷講師のこぼれ話】
top



HOME 次頁