MESSAGE〜もう一度走り出す僕を〜予告編

記憶がない…。

きみはだれ?

あなたはだれ?

わたしは?

ぼくは?

なにものなんだ…?

「逢いたいよぉ、新一」
蘭は屋上のフェンスにすがりついて泣きだす。

「平次、工藤君を探して」
和葉はあの時の様子を思いだし平次に頼み込む。

「どういうことや」
平次はその場にいた人物に聞く。

「……新一は…生きてるよ」
電話口で、快斗はいう。

「青子、何も聞いてないよ。快斗、教えてよ」
青子は快斗にそう叫ぶ。

「始めまして、……」
その人物は目の前の幼なじみに向かってそう告げた。

君の笑顔が僕に優しい。

何も意味がない?

何に意味がある?

僕がいることに?

君がいることに?

側にいたい。

側にいちゃいけない。

君の声が僕を呼ぶ。

君の姿が僕を呼ぶ。

真実を教えて欲しい。

全てのことから。

「……和葉、工藤新一は一緒やないんやな?」
遠山刑事部長が電話口にいる娘にそう問いかける。

「どういうことですか、目暮警部どの!!!!!」
目の前にいる目暮警部に小五郎は叫ぶ。

「……工藤君、出てきちゃいけない」
高木刑事は自分の後ろにいるであろう新一に声を掛ける。

「……私は工藤家の顧問弁護士なのよ」
英理は、後部座席に座っている蘭に声を掛ける。

「新一……」
有希子は新一を呼ぶ。

MESSAGE〜もう一度走り出す僕を〜

「……新一……」
蘭は後ろ手に縛られていて身動きが取れないでいた。

「……蘭は、どこだ」
新一は脅迫にも似た様子で目の前の人物に問いかける。

「工藤……」
平次はその新一の様子に驚く。

「工藤君、蘭ちゃんの行方分かったで」
和葉は発信機の場所を新一に告げる。

「新一、急いだほうがいい」
快斗が新一に向かって叫ぶ。

「……蘭ちゃん……無事、だよね」
新一が向かった先を見て青子は呟く。

You're the only thing I evertrust and love, you know, baby
(君だけが僕を信頼して愛する者さ)

見つめてて君だけは
もう一度走り出す僕を

連載中

SONG BY TM NETWORK WRITE MITUKO KOMURO MUSIC TETUYA KOMURO