** 1/2の助走〜Just for you and me now〜:music by TM NETWORK / CITY HUNTER
「ねぇ、撩、ちょっと休憩でもしてかない?」
「あぁ?」
「だって、ちょっともったいないかなぁなんて思ったんだもん」
そう言って香は窓の外を見る。
「しゃあねぇなぁ」
そう言って俺は車の方向を変えた。
昨夜は依頼で大立ち回りを演じてきたばかりだ。
本当は疲れてるのだが。
さっさと帰って眠りたいはずなのに。
何故かもったいないとそう言って車を止めて、休憩。
休憩だったらもっと別の所に〜と言えば殴られそうなのでとりあえず黙ることにして。
朝焼けの海を眺めている。
「やっぱり朝焼けの海って綺麗よね。こう、人が起きる前の時間って好きなのよね」
「そうだな」
夜中の静けさとはまた違う朝の静けさ。
騒音でうるさい新宿の町中も、人気のない海岸も風景は違うはずなのにその一瞬の質は似ている。
「撩、少し歩かないって言ったら文句言う?」
「当然」
「やっぱりか。じゃあ、撩はそこで待ってて、あたし一人で行ってくるから」
そう言って止めるまもなく香は海岸へと歩いていってしまう。
「ったくよぉ〜。一人で歩いてたってつまんねぇじゃん」
そう言ったって、すでに遠くに行った香は聞いてるはずもない。
「仕方ねえなぁ」
そうぼやいて俺は香の後を追う。
「あら、どうしたの?」
「あらどうしたのじゃねえだろ?俺の返事聞かねえでさっさと行きやがって」
「撩は行きたそうじゃなかったんだもん、さっさと行くに決まってるじゃない」
その言葉に何も言い返せない。
「もう、十分堪能したし、帰ろう?」
そう振向いて香は言う。
「さんざん、振り回してくれるなぁ、おい」
「ごめんごめん。疲れてるのに、ホントごめんね」
すでに昨晩となっている夜中の出来事を思い出しながら香は言う。
「気にするな」
そう言って俺は香を戻るよう促す。
「何はともあれお疲れ様」
「お前もな」
街はすでに活動を開始し一日を始めようとしていた。
「あぁ?」
「だって、ちょっともったいないかなぁなんて思ったんだもん」
そう言って香は窓の外を見る。
「しゃあねぇなぁ」
そう言って俺は車の方向を変えた。
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朝、海岸沿いの道に車を止める。昨夜は依頼で大立ち回りを演じてきたばかりだ。
本当は疲れてるのだが。
さっさと帰って眠りたいはずなのに。
何故かもったいないとそう言って車を止めて、休憩。
休憩だったらもっと別の所に〜と言えば殴られそうなのでとりあえず黙ることにして。
朝焼けの海を眺めている。
「やっぱり朝焼けの海って綺麗よね。こう、人が起きる前の時間って好きなのよね」
「そうだな」
夜中の静けさとはまた違う朝の静けさ。
騒音でうるさい新宿の町中も、人気のない海岸も風景は違うはずなのにその一瞬の質は似ている。
「撩、少し歩かないって言ったら文句言う?」
「当然」
「やっぱりか。じゃあ、撩はそこで待ってて、あたし一人で行ってくるから」
そう言って止めるまもなく香は海岸へと歩いていってしまう。
「ったくよぉ〜。一人で歩いてたってつまんねぇじゃん」
そう言ったって、すでに遠くに行った香は聞いてるはずもない。
「仕方ねえなぁ」
そうぼやいて俺は香の後を追う。
「あら、どうしたの?」
「あらどうしたのじゃねえだろ?俺の返事聞かねえでさっさと行きやがって」
「撩は行きたそうじゃなかったんだもん、さっさと行くに決まってるじゃない」
その言葉に何も言い返せない。
「もう、十分堪能したし、帰ろう?」
そう振向いて香は言う。
「さんざん、振り回してくれるなぁ、おい」
「ごめんごめん。疲れてるのに、ホントごめんね」
すでに昨晩となっている夜中の出来事を思い出しながら香は言う。
「気にするな」
そう言って俺は香を戻るよう促す。
「何はともあれお疲れ様」
「お前もな」
街はすでに活動を開始し一日を始めようとしていた。
**後書き:最初、オチがさわやかじゃありませんでした。
でもやっぱりさわやかが良いなぁとおもって切りました。
でもやっぱりさわやかが良いなぁとおもって切りました。