** traveling:music by 宇多田ヒカル / 銀魂
「お客さん、どちらまで?」
どこかで見た顔が自分に声をかける。
気張ってはいけない。
ここは真撰組局長らしく威厳よくしなくては。
「かっぶき町まで」
………咬んだ。
「歌舞伎町のどちらまで?」
「すなっくすいまいり〜」
………口が回ってない…。
「そんな土日直前に何もない取り締まりがあってたまるか!!!」
オレは、いつものように、妙さんに会いに行く。
「だからね、局長。オレは何度も言ってるが、ストーカー行為はいい加減やめてほしいんだよ」
「いや、トシ、これはストーカーじゃない。立派な愛だ!!」
そう、これは、立派な愛。
妙さんに対する一途な愛だ。
「土方さん、何言っても無駄だと思いますぜ?」
「そうそう」
総悟の言うとおり、オレに何を言っても無駄だ。
いや、俺と妙さんの前には何人も立たせない!!!
「ほらね?」
「ほらねじゃねぇ」
「そうよ、ほらねじゃないでしょう?」
「そうですよねぇ」
「あんたが言うな!!!!」
あぁ、妙さん今日もあなたのスクリューアッパーが決まっています。
「…土方さん、今日もお引き取り願います」
今、近藤さんを床に沈めたとは思えない涼しい顔で、近藤さんの思い人は言う。
「……すまん、妙さん」
「そう思うんだったら、止めていただきたいものですわ。確かに、局長さんは、うちの店にとっての上客。こちらとしても、上客をむげに扱いたくはないんです」
「だったら、局長が恋人でも良いんじゃないんですかい?そうすりゃ、万事収まるってもんでしょう?」
妙さんの言葉に総悟が口を出す。
言ってることは確かに正論だが、だとしても、その正論を妙さんが受け入れるとは思えない。
「残念ですが丁重に、のしつけて、おまけもつけてお断りしますわ。こんなゴリラ、ドンペリ頼むしか役に立たないでしょう?」
さらりとひどいこというなあんた。
「確かに、近藤さんはゴリラですけどね」
総悟、思ってても言うな。
「だから、お引き取りくださいませ。次来たときも上客として相手させていただきますわ。まぁ、………九死に一生ぐらいはあるかもしれませんけど…」
「…妙、…使い道違わない?」
「あってるわよ、おりょう。9回に1回は生きてるかもって事なんだから」
「っつーか、それじゃ死んでるわ!!!」
この人は何考えてるんだ。
「だからね、そうならないように土方さんが迎えに来てくださいな」
そう言って笑顔を残し、俺たちを外に放り投げた。
「………総悟、今のどういう意味だ?」
「素直に受け取っても良いんじゃねぇんですかぃ?これからおもしろくなりそうだぁね」
心底おもしろそうに総悟は幸せに気絶してる近藤さんをみる。
「悪趣味でしかねぇよ」
そう言って、たばこに火をつけた。
どこかで見た顔が自分に声をかける。
気張ってはいけない。
ここは真撰組局長らしく威厳よくしなくては。
「かっぶき町まで」
………咬んだ。
「歌舞伎町のどちらまで?」
「すなっくすいまいり〜」
………口が回ってない…。
******
たいした捕り物も、たいした取り締まりもないこの金曜日。「そんな土日直前に何もない取り締まりがあってたまるか!!!」
オレは、いつものように、妙さんに会いに行く。
「だからね、局長。オレは何度も言ってるが、ストーカー行為はいい加減やめてほしいんだよ」
「いや、トシ、これはストーカーじゃない。立派な愛だ!!」
そう、これは、立派な愛。
妙さんに対する一途な愛だ。
「土方さん、何言っても無駄だと思いますぜ?」
「そうそう」
総悟の言うとおり、オレに何を言っても無駄だ。
いや、俺と妙さんの前には何人も立たせない!!!
「ほらね?」
「ほらねじゃねぇ」
「そうよ、ほらねじゃないでしょう?」
「そうですよねぇ」
「あんたが言うな!!!!」
あぁ、妙さん今日もあなたのスクリューアッパーが決まっています。
「…土方さん、今日もお引き取り願います」
今、近藤さんを床に沈めたとは思えない涼しい顔で、近藤さんの思い人は言う。
「……すまん、妙さん」
「そう思うんだったら、止めていただきたいものですわ。確かに、局長さんは、うちの店にとっての上客。こちらとしても、上客をむげに扱いたくはないんです」
「だったら、局長が恋人でも良いんじゃないんですかい?そうすりゃ、万事収まるってもんでしょう?」
妙さんの言葉に総悟が口を出す。
言ってることは確かに正論だが、だとしても、その正論を妙さんが受け入れるとは思えない。
「残念ですが丁重に、のしつけて、おまけもつけてお断りしますわ。こんなゴリラ、ドンペリ頼むしか役に立たないでしょう?」
さらりとひどいこというなあんた。
「確かに、近藤さんはゴリラですけどね」
総悟、思ってても言うな。
「だから、お引き取りくださいませ。次来たときも上客として相手させていただきますわ。まぁ、………九死に一生ぐらいはあるかもしれませんけど…」
「…妙、…使い道違わない?」
「あってるわよ、おりょう。9回に1回は生きてるかもって事なんだから」
「っつーか、それじゃ死んでるわ!!!」
この人は何考えてるんだ。
「だからね、そうならないように土方さんが迎えに来てくださいな」
そう言って笑顔を残し、俺たちを外に放り投げた。
「………総悟、今のどういう意味だ?」
「素直に受け取っても良いんじゃねぇんですかぃ?これからおもしろくなりそうだぁね」
心底おもしろそうに総悟は幸せに気絶してる近藤さんをみる。
「悪趣味でしかねぇよ」
そう言って、たばこに火をつけた。
**後書き:
近藤さん、途中退場。で、土方さん登場。
…思った以上に土妙がかすんでるような…。最後の妙さんの台詞ぐらいで。
オープニングのタクシーの運ちゃんはマダオ。おりょうちゃんも出しちゃった。
…思った以上に土妙がかすんでるような…。最後の妙さんの台詞ぐらいで。
オープニングのタクシーの運ちゃんはマダオ。おりょうちゃんも出しちゃった。