** Chace the Chance:music by 安室奈美恵 / ONEPIECE
夢は見るものじゃなく、かなえるものだと教えてくれたのは。
その夢に向かうために腕を引っ張ってくれたのは。
麦わら帽子をかぶった赤い背中。
と子供っぽい笑顔と力強い腕。
「ナミ」
ルフィはあたしの名前を叫ぶ様に呼ぶ。
「ナミ、お前は」
言い聞かせるように叫ぶ。
「ナミ、お前はオレの仲間だ!!!」
その言葉がすごく嬉しかった。
自分がいたい場所でその場所にいる人に自分の事を認めてもらえることがすごく嬉しかった。
ルフィは海賊王になるという。
夢であり、ソレは彼にとってのゴール地点。
あたしには、ソレが無い。
夢も何も無い。
ソレは過去形で、今は、隠してた夢が出てきた。
世界中の海図を描くと言うこと。
「ナミ〜、話って何だ〜?」
島中が宴会を繰り広げてる中、あたしはこっそりとルフィを呼び出した。
「何って…お礼、言ってなかったから」
「お礼?別に良いよ。オレが助けるって決めたんだ、ナミが困ってるんだ。困ってる奴助けるのは当然だろ?」
当たり前の様にルフィは言うからあまりのその矛盾してる事に可笑しくなった。
「何笑ってんだよ」
「だって、あんた海賊でしょ?海賊が困ってる人助けるの当然なんて言うのなんか可笑しい」
「お前馬鹿か?」
「あのねぇ!!」
いきなりなに言い出すのよ。
「海賊は仲間を見捨てないもんだ」
「……」
「ナミは仲間だ。仲間を助ける。ソレが結果的にこの島を助けることになった。ただそれだけだろ?」
その言葉でルフィがどういう奴かっていうのが分かった気がした。
仲間…ていうか気に入った奴がいたらそいつを助ける。
その結果はどうであれ。
「あんたって…単純だわ」
「そうか?単純か、へへへ」
なんでそこで喜ぶの。
「ほめ言葉じゃないわよ」
「むー」
「でも、その単純さに救われてるのよ」
「だったらいっか」
そう言ってけらけらと笑う。
「ルフィ、仲間に入れて」
「何言ってんだ?」
「何って」
「ナミはとっくに仲間だ。未来の海賊王の航海士はナミって決めてるんだからな。世界中の海を冒険するんだ」
いつの間に未来も決定づけられてるんだろう?
未来の海賊王……未来もあたしはルフィの側にいられるって事よね。
「それ、悪くないかも」
「ん?」
「ありがとうって言ってんの。海賊王」
「おう!!」
ルフィはあたしの言葉に返事して満面の笑顔を見せる。
「ルフィ」
「ん?」
あたしの声にルフィは返事する。
柔らかな風が髪を揺らす。
「よろしくね、これから」
「お、おう」
滅多なことで(ご飯以外で)動揺しないルフィを赤くできるのは。
うん、悪くないかも。
その夢に向かうために腕を引っ張ってくれたのは。
麦わら帽子をかぶった赤い背中。
と子供っぽい笑顔と力強い腕。
******
崩れたアーロンパークで「ナミ」
ルフィはあたしの名前を叫ぶ様に呼ぶ。
「ナミ、お前は」
言い聞かせるように叫ぶ。
「ナミ、お前はオレの仲間だ!!!」
その言葉がすごく嬉しかった。
自分がいたい場所でその場所にいる人に自分の事を認めてもらえることがすごく嬉しかった。
ルフィは海賊王になるという。
夢であり、ソレは彼にとってのゴール地点。
あたしには、ソレが無い。
夢も何も無い。
ソレは過去形で、今は、隠してた夢が出てきた。
世界中の海図を描くと言うこと。
「ナミ〜、話って何だ〜?」
島中が宴会を繰り広げてる中、あたしはこっそりとルフィを呼び出した。
「何って…お礼、言ってなかったから」
「お礼?別に良いよ。オレが助けるって決めたんだ、ナミが困ってるんだ。困ってる奴助けるのは当然だろ?」
当たり前の様にルフィは言うからあまりのその矛盾してる事に可笑しくなった。
「何笑ってんだよ」
「だって、あんた海賊でしょ?海賊が困ってる人助けるの当然なんて言うのなんか可笑しい」
「お前馬鹿か?」
「あのねぇ!!」
いきなりなに言い出すのよ。
「海賊は仲間を見捨てないもんだ」
「……」
「ナミは仲間だ。仲間を助ける。ソレが結果的にこの島を助けることになった。ただそれだけだろ?」
その言葉でルフィがどういう奴かっていうのが分かった気がした。
仲間…ていうか気に入った奴がいたらそいつを助ける。
その結果はどうであれ。
「あんたって…単純だわ」
「そうか?単純か、へへへ」
なんでそこで喜ぶの。
「ほめ言葉じゃないわよ」
「むー」
「でも、その単純さに救われてるのよ」
「だったらいっか」
そう言ってけらけらと笑う。
「ルフィ、仲間に入れて」
「何言ってんだ?」
「何って」
「ナミはとっくに仲間だ。未来の海賊王の航海士はナミって決めてるんだからな。世界中の海を冒険するんだ」
いつの間に未来も決定づけられてるんだろう?
未来の海賊王……未来もあたしはルフィの側にいられるって事よね。
「それ、悪くないかも」
「ん?」
「ありがとうって言ってんの。海賊王」
「おう!!」
ルフィはあたしの言葉に返事して満面の笑顔を見せる。
「ルフィ」
「ん?」
あたしの声にルフィは返事する。
柔らかな風が髪を揺らす。
「よろしくね、これから」
「お、おう」
滅多なことで(ご飯以外で)動揺しないルフィを赤くできるのは。
うん、悪くないかも。
**後書き:ルナミの基本アーロン編に挑戦!
というか、アラバスタその後とか空島その後とかが軽〜く入ってるような気がしないでもないアーロン編その後。
アーロン編はルナミの基本だもんねぇ。
というか、アラバスタその後とか空島その後とかが軽〜く入ってるような気がしないでもないアーロン編その後。
アーロン編はルナミの基本だもんねぇ。