トマスビル大陸最大の都市、アルタミラ。
僕はやっぱりこの空の下でも歌っていた。
突き抜けるほどの青い空。
その不自由なまでの下で僕は歌声を上げた。
「叫ぶように、歌うんだね」
昔、そう言われたことがあったことを思い出した。
言ったのはチェスターだ。
僕やクロンと出会う前。
チェスターは僕たちのライブを見に来ていたらしい。
その時に聞いた僕の歌声を気になっていたと言う。
僕としては叫んでいたつもりはない。
そう言ったチェスターも実際僕が声をからすように叫びながら歌っているといった訳じゃない。
僕の感情が全面に出て、それを伝えたがっている、そうチェスターは感じ取ったらしい。
僕は歌うことしかできない。
クロンのように曲を作ることもない。
いや、時々作ることもあるからそれは絶対ではないけれど。
僕は僕の気持ちを伝えることができるのは歌うことだけになってしまった。
今は、それでも良いかななんて思ってたりする。
他に煩わしい事なんて考えなくて良いし。
歌うことだけに集中できる。
「マレイグは誰に伝えるかと言うことを明確に理解しているから、ボクには叫んだようにって聞こえるのかもしれない。実際叫んでないのはわかってるんだけどね」
伝える誰かを明確に理解している。
か……。
ニスクの神官になってからそれをよりいっそう強く思うようになったかもしれない。
世界中の人々に伝えたい言葉、
たった一人に伝えたい言葉。
そうしたら、自ずと叫んでいると思われるように歌ってしまうんだろう。
世界はあまりにも広い。
そしてその世界に人々はいる。
そしてたった一人伝えたい人は……トマスビルより遠く遙か彼方の東にある。
僕は歌う。
この空の下で。
彼女に、 遠い誰かに、伝えたい言葉を。
必ず届くように。
眠気のせいで余計です。
なんかよくわからないものを打ち込みます。
この曲、なんか眠れるかも……。
木根バラだしね。
うわーまじで眠い。
せ、せっかくのウツ誕なのに。
……修正入れてませんよ